各種手続き
お亡くなりになると、いろいろな手続きが必要になります。
1:預貯金と生命保険
■預貯金の手続き ◎故人名義の預貯金の引き出しは遺産分割手続き後 故人名義の預貯金は、法的に死亡時点から「遺産」となり、相続人全員の遺産となります。死亡後に遺産の移転をすると、相続税などの審査が正確に行えなくなる可能性があるため、金融機関では死亡届が提出されると口座取引を停止する場合がありますので、ご注意ください。 ◎しかし、葬儀費用なら150万まで引き落し可能! 前述のように、金融機関では名義人の死亡を知ると、預貯金の口座取引が停止される場合があり、遺産分割手続き後にしか出金できません。しかし、葬儀は予期せぬ出来事でもあり、すぐに現金が必要となることも多いため、金融機関の窓口で「葬儀費用」と申し出ると150万円を限度として引き出しに応じてもらえます。必要な書類や保証人の有無等、詳細は金融機関へお問い合わせください。 ◎停止後の現金引き出しについて クローズされた預貯金から現金を引き出す場合には、遺産相続について正式に分割内容が決定した後、故人の除籍謄本・相続人全員の印鑑証明・遺産分割協議書を添えて、該当金融機関で手続きをします。詳しくは各金融機関へお問い合わせください。 |
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■生命保険の手続き ◎保険会社への連絡と死亡保険金受取り手続き まずは、故人が加入していた生命保険があるか無いかを確認します。そして、故人が生命保険に加入していた場合には、保険金受取人が保険会社等に連絡をして保険金請求を行うための資料を送付してもらいます。その際、保険会社へは次の4点を伝える必要がありますので、事前にきちんと調べておきましょう。 1.証券番号 2.被保険者氏名 3.死亡した日 4.死因 また、死亡保険金受取り手続きに必要な書類等は下記のとおりです。
◎クレジットカードも要チェック クレジットカードには、「海外旅行傷害保険」等の保険機能がついているものがあります。海外旅行中に死亡事故に遭われた時は、保険金の請求ができる場合があります。 ◎請求時の注意点 死亡保険金を受け取る権利は、支払いの事由が発生した日の翌日から起算して3年を経過したときは時効により消滅しますので、早めに手続きをしてください。 |
2:年金と保険
■年金について ◎国民年金 加入者が年金を受給せずに死亡した場合、規定により定められた金額が支払われます。 ●死亡一時金 被保険者が最低3年以上保険料を納めていて、年金を受給せずに死亡した場合、その収入で生計を立てていた遺族に対して「死亡一時金」が支給されます。支給額は年金を納めていた期間の長さによって異なります。 ●寡婦年金 寡婦年金は、老齢基礎年金を受ける受給資格期間(第1号被保険者・任意加入被保険者期間に保険料納付済み期間と保険料免除期間を合わせて25年以上)を満たしている夫が亡くなった場合、条件を満たす妻に60歳から65歳になるまでの間に支給されます。(死亡一時金とは選択です。) ●遺族基礎年金 遺族基礎年金は、次のいずれかに該当する人が死亡したときに、その人の遺族(子のある妻、または子)に支払われる国民年金の給付です。 (1)国民年金に加人中に死亡したとき (2)加入をやめた後でも、日本国内に住所がある60歳以上65歳未満の人 (3)老齢基礎年金の受給権がある人 (4)老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている人 ただし、(1)、(2)の場合は、保険料の滞納期間が被保険者期間の3分の1以上ないことが条件です。 ◎厚生年金 厚生年金保険に加入している、保険料を6ケ月以上納めている被保険者が死亡した場合、遺族へ「遺族年金」が支給されます。支払いの申請は、故人の勤務先か、社会保険事務局へ行います。 ◎共済年金 国家公務員共済組合、地方公務員等共済組合、私立学校教職員共済組合、公共企業体共済組合、農林漁業共済組合、船員保険等の各種共済組合からは、組合員の遺族へ共済年金が支給されます。手続きについては、勤務先、各組合へお問い合わせください。 |
■保険について ◎国民健康保険 被保険者または扶養家族が死亡した場合、「葬祭費」が葬祭を行った人に支給されます。自治体によって埋葬料・葬祭料などの名称も変わり、支給額も3〜7万円と異なっています。市役所や区役所の国民健康保険課へ必要書類(国民健康保険被保険者証、葬祭を行った人〈葬主〉を証明するもの)を申請し、支払い請求をしてください。また、故人が病気で死亡した場合、自己負担の医療費が高額医療費と認められれば補助されます。 ◎社会保険 披保険者が死亡した場合は「埋葬料」が、被扶養者が死亡した場合は「家族埋葬料」が葬祭を行った人に支給されます。社会保険では在職中、あるいは退職後3ケ月以内の死亡なら、埋葬料として給与の1ケ月分か支給されます(ただし最低保障額は10万円)。家族が亡くなった場合被保険者に支給される「家族埋葬料」は10万円です。また、高額医療費補助もあります。加入者の勤務先または、社会保険事務局で手続きをします。 |
3:名義変更・税金
■名義変更・返却の手続きについて | |
◎返却が必要なもの | パスポート、老人優待バスカード、運転免許証など |
◎退会・解約が必要なもの | クレジットカード、会員証、その他各種会員カード |
◎勤務先への手続き | 死亡退職届、身分証明書の返却、最終給与の受け取り、退職金の受け取り、社内預金がある場合の受け取り、健康保険証の返却、健康保険による埋葬料受給申請、団体生命保険の死亡保険請求手続き |
◎名義変更リスト | ||
項目 | 手続き | 手続き先 |
土地・建物 | 所有権移転登記 (司法書士) |
登記所 (不動産の所在地にある地方法務局) |
所有権移転登記申請書・登記申請書副本・亡<なった方の除籍謄本・相続人全員の戸籍謄本・相続人全員の住民票抄本・相続人全員の印鑑証明書・遺産分割協議書・固定資産評価額証明書・登記簿謄本など | ||
借地権・借家権 | 名義書換え | 貸主 |
契約書 | ||
預貯金 | 名義書換え | 金融機関 |
依頼書・死亡届・遺産分割協議書・遺言書がある場合はその写し・亡くなった方の除籍謄本・相続人全員の戸籍謄本・各相続人の印鑑証明書など | ||
株式 | 名義書換え (税理士) |
株式の発行会社・株式業務代行の信託銀行または証券会社 |
1.遺産分割協議による相続の場合株主名義書換請求書・遺産分割協議書・亡くなった方の除籍謄本・相続人全員の戸籍謄本・相続人全員の印鑑証明書など 2.遺贈の場合株主名義書換請求書・遺言書の写し・亡くなった方の除籍謄本・相続人全員の戸籍謄本・遺言執行者の資格証明書と印鑑証明書など |
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生命保険(個人年金含む) | 契約要項変更 | 保険会社 |
保険証券とその契約印・亡くなった方の除籍謄本・新しい契約者の戸籍謄本と印鑑証明書と身分証明書(運転免許証など)・被保険者の印鑑など | ||
自動車 | 移転登録 (ディーラー) |
陸運支局事務所 |
移転登録申請書・自動車検査証・自動車検査証記入申請書・相続人の戸籍謄本・亡くなった方の除籍謄本・自動車損害賠償責任保険証明書など | ||
ゴルフ会員権 | 名義書換え | ゴルフクラブ |
名義書換申請書・亡くなった方の除籍謄本・遺産分割協議書・相続人全員の印鑑証明書・新しい所有者の戸籍謄本と写真・名義書換料など | ||
民間住宅 | 名義書換え | 家主・地主 |
家主・地主に問い合わせ確認 | ||
電話 | 加人権継承 | NTT |
戸(除)籍謄本・相続人の戸籍抄本・印鑑 | ||
市外電話 ・サービスプロバイダー |
名義変更 ・解約など |
各問い合わせ先 |
電話にて問い合わせ確認 | ||
電気・ガス・水道 | 名義変更 | 最寄りの各営業所 |
電話にて問い合わせ確認 | ||
NHK | 名義変更 | 問い合わせ先 |
電話にて問い合わせ確認 | ||
公団賃貸住宅 (県・市・都営の賃貸住宅) |
継承・解約 | 最寄りの営業所 |
念書(提出先でもらえます)・戸(除)籍謄本・継承希望者の所得証明書・印鑑証明書・印鑑・入居者全員の住民票など |
※商品等の画像は、カタログからの転載のため実際の色・質感等と異なる場合がございます。
※メーカーなどの都合により商品の内容量が変更になる場合がございます。
以上、予め御了承下さいますようお願い申し上げます。